きょうの侘助

母さんの皮をぬいだわたしの日常

はてな題詠「短歌の目」11月 自作ふりかえり

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自転車にのるなら、手袋がかかせない季節になりました。

 

今回はじめて参加させてもらった、はてな題詠「短歌の目」。11月分として投稿した自作について、ふりかえっておこうかなと思います。

 

tankanome.hateblo.jp

 

 

1. シチュー

 

ストーブの上でコトコト煮るシチュー焦げないように焦がさぬように

 

わたしはクリームシチューが苦手な子どもでした。一人暮らしのときに買った料理の本に、「気になる男の子が風邪をひいて寝込んでいると聞いたときにつくる鮭のホワイトシチュー」(ほんとうに、そういう設定だったんですよ)みたいな名前の料理が載っていて、無性に食べたくなって、はじめて自分で白いシチューをつくりました。そしたら美味しかったんです。すごく。どうやら、わたしは市販のルウを使ったクリームシチューが苦手だったようです。それ以来、わたしがつくる白いシチューは市販のルウを使わなくても簡単にできるホワイトシチュー。アラジンのストーブにのせて、時々かきまぜながらそばで猫と遊んだり、本を読んだり。それがシチューのある風景。

 

 

2. 声

 

受話器越し柔らかくひびく君の声左耳から伝わる体温

 

わたしは夫の声がすごく好きで、特に受話器越しの声がとっても好きです。あのちょっと柔らかく曇るような声がいいんだから、携帯電話の音質向上はあんまりがんばってもらわなくていいと思っています。なにごとも、クリアであればいいっていうもんじゃない。うれしくない相手との電話のときは、受話機を冷たく感じるのに、うれしい相手との電話はあたたかさを感じます。好きな人ならなおさら。

 

 

3. 羽

 

羽広げ大空高く舞い上がるちょっと待ってよ私のパンツ

 

強風の日に洗濯物を干していたら、お気に入りのパンツが風にあおられて飛んで行ってしまいました。光の速さで取りに行ったので、きっと誰にもみられていないはず。自分があんなに機敏に動けるとは思いませんでした。 くわばらくわばら。

 

 

4. 信

 

君からの返信を待つ時間さえ楽しみだった時代もあった

 

わたしと夫は遠距離恋愛の末に結婚しました。当時はEメールやテレホタイムのチャット(icqを使ってました)、時々電話、というのが主な連絡手段でした。LINEのようにすぐに反応が返ってくるような時代ではなかったので、返事を待つのは当たり前。すぐに返事がこない!とやきもきするわけでもなく、ただただ楽しみに待っていたものです。そんな時代もありました。

 

 

5. カニ歩き

 

密やかにカニ歩きする横顔を夕日が照らす真っ赤に染める

 

カニ歩きってどんなんだ?っていうところで躓きました。このお題が一番難しかったです。夕方、鬼ごっこをして遊んでいる子どもたちの様子を詠んだのですが、夫には「光景が想像できない」って言われました。たしカニ。

 

 

6. 蘭

 

オレンジのユニフォーム纏うロッベンは憧れの星・阿蘭陀の雄

 

ロッベンかっこいいですよね!ロッベンのドリブルは最高です。

 

 

7. とり肌

 

また明日友と別れた帰り道北風しみるとり肌の腕

 

友達と夢中で遊んでいるあいだは寒さなんて感じなかったのに、じゃあねって別れてひとりぼっちになった途端、「うー寒っ」となるあの感じ。「北風ひゅるるん」 にしようかなぁとも思いました。そっちの方がかわいかったかな。

 

 

8. 霜

 

「時間だよ!」「いってきます」と駆け上がる吐く息白し初霜の道

 

冬の朝の光景を詠んでみました。我が家は坂の中腹に家があって、学校へ行くためには坂をのぼらなければなりません。寒い朝は、その坂の脇にある畑が真っ白になります。今年の初霜はもうそろそろかな。

 

 

9. 末

 

年賀状早割の知らせ届いたらクリスマスより年末気分

 

そうなんです、早割の締め切りが今日までなんです!早くしなくちゃ。でもまだツリーが出てない!クリスマスの方が先なのに!毎年こんな感じで師走を迎えます。

 

 

10. 【枕詞】ひさかたの

 

ひさかたの雨降る朝に鳴る電話連絡網でしょ延期なんでしょ

 

うちの子どもたちはサッカー少年。土日はだいたい試合か練習が入ります。雨の朝にかかってくる電話は、そのほとんどが「延期」または「中止」の電話。がっかりする気持ちと、連絡網をまわさなくちゃならない面倒さと、だったらもう少し寝ていたかったなという気持ちが、ベルを聞いた瞬間にどっと押し寄せるあの感じ。もちろん、そういう日は二度寝します。

 

 

こんなところでしょうか。短歌っておもしろいですね。特に、そのときの気分がまるごと出るところがおもしろい。また機会があれば参加させていただこうと思います。

 

ありがとうございました。